WHA、チョンブリーでグーグルとの契約を獲得 初の「データセンター」を設立

タイのデータセンター業界が注目を集めています。国際的な大手テクノロジー企業は、BOI(タイ投資委員会)からの投資奨励措置を申請しており、その数は約40社に上り、投資額は1兆バーツを超えるとされています。最近ではGoogleが3,600億バーツを投資し、タイに初のデータセンターを建設することが発表されました。大規模な契約はWHAインダストリアルエステート(チョンブリ県)で結ばれ、WHAのCEOである「ジャリーポン・ジャルックラスックン」氏もこの成功に喜び、2024年にはWHAの収益が新たな記録を更新するとしています。

**Googleの3,600億バーツの投資**

「プラチャチャートビジネス」の報道によれば、2024年9月30日、AlphabetおよびGoogleの最高投資責任者である「ルース・ポラット」氏が、タイの首相「パエトンタルン・シナワット」氏を訪問し、タイでの投資プロジェクトの進捗状況について会談しました。この会談では、「Leave No Thai Behind」というコンセプトのもと、デジタル経済と社会の発展を支援するための協力関係についても話し合われました。

ポラット氏は、36,000億バーツ(約10億米ドル)を投資し、タイにデータセンターとクラウドリージョンを設立する計画を発表しました。このプロジェクトにより、2025年から2029年にかけて14,000人以上の雇用が創出され、タイ経済に140,000億バーツ(約40億米ドル)の価値がもたらされる見込みです。

この投資は、タイのビジネス、イノベーター、コミュニティがクラウド技術とAIの能力を活用するための支援となり、デジタルスキルの普及と経済成長を促進します。

**データセンターとクラウドリージョン**

Googleのデータセンターは、チョンブリ県のWHAインダストリアルエステートに設置され、Googleの人気サービスであるYouTube、Google Search、Google Maps、Google Workspaceなどのデジタルサービスをサポートするインフラとして機能します。また、クラウドリージョンは、政府機関や企業がデジタルシステムへ移行するための重要なインフラであり、バンコクに設置される予定です。

Googleは、2022年にタイでのクラウドリージョン設立計画を発表しており、これにより、AIやマシンラーニング(ML)を活用したサービスが迅速かつ効率的に提供されることが期待されています。

**タイ政府のデジタル経済促進政策**

首相「パエトンタルン・シナワット」氏は、タイのデジタル経済を強化することが政府の主要目標の一つであり、デジタル技術を活用した発展が、不平等を解消し、より多くの機会を提供すると述べています。また、タイのデジタルインフラが非常に柔軟で、持続可能なエコシステムを築くために、クリーンエネルギー政策を推進していくことも表明しました。

タイ政府は、「Cloud First Policy」により、デジタルサービスの改善とサイバーセキュリティの強化を図るため、法整備を進めています。

**Googleのデータセンターがもたらす影響**

WHAの「ジャリーポン・ジャルックラスックン」CEOによれば、GoogleはWHAインダストリアルエステートでデータセンターを設立する契約を既に締結しており、建設が迅速に進められる予定です。また、WHAにはGoogle以外にも既に4社のデータセンターが設立されており、今後さらに5~6社が進出する見込みです。

2024年10月2日 プラチャチャートビジネスオンライン (2024年10月2日)