2024年上半期、バンコクの不動産市場は大きく落ち込み、通年で住宅およびコンドミニアム市場が18%減少すると予測されています。
2024年上半期の経済は非常に困難な状況で推移しました。大企業・中小企業問わず、多くのCEOが購買力の低下により影響を受け、不動産業界も例外ではありません。家計債務の問題や融資の拒否率の高さなど、COVID-19以降のさまざまな課題が続いています。 最新のAREA不動産調査によると、2024年上半期(1月~6月)のバンコク大都市圏における不動産市場は、2023年上半期と比較して、プロジェクトの価値が6.3%減少し、プロジェクト数は11.3%減少、ユニット数は32%減少しました。 この結果、2024年下半期の不動産市場もさらに悪化し、2024年全体では前年と比べて18%減少する見通しです。 ### 2024年6月の住宅市場動向 AREAの所長であるソポン・ポンチョクチャイ博士によると、バンコクと周辺地域における6月の不動産プロジェクト数は5月に比べわずかに増加しました。6月には39件の新規プロジェクトが開始され、そのうち61.4%は戸建て住宅プロジェクトで、25,469百万バーツの価値がありました。一方、コンドミニアム市場は6件のプロジェクトしか新規に開始されておらず、価値は6,415百万バーツにとどまり、全体の15.5%を占めています。 全体では、6月に新たに6,131ユニットが市場に投入され、これは前月に比べ8%減少しています。 ### 大手不動産開発業者の動向 6月には大手開発業者が引き続き多くのプロジェクトを開始し、特にAP Thailandが6つのプロジェクトを展開し、1,673ユニットを販売しました。コンドミニアムは、5月に比べて51%の供給が減少し、戸建て住宅は60.1%、タウンハウスは101.1%増加しました。 2024年全体では、新規プロジェクトの立ち上げ数は2023年に比べて11.3%減少し、プロジェクト価値は6.3%減少、ユニット数は32.9%減少すると予想されています。 ### 経済刺激策とBOIコンドミニアムの影響 2024年後半には、タイ政府の経済刺激策として、1.5百万バーツ以下のBOI(投資促進特典付き)コンドミニアムが増加し、市場に新たな供給が見込まれます。