中国資本の最先端企業「ミデア(Midea)」が「東芝(Toshiba)」を買収し、「5G工場」をアップグレード。
米中貿易戦争は、中国の投資家が国外に進出し、特にASEAN地域への投資を拡大する主な要因となっています。これにより、タイは投資を引き付ける機会を得ています。
「プラチャチャート・トゥリキット」は、東部経済回廊政策委員会事務局(EEC)とともに、中国資本のMidea社を視察しました。Mideaは2020年にタイに空調生産拠点を設立し、その後、Toshiba、Hitachiなどの家電ブランドを買収し、現在ではチョンブリ、パトゥムターニー、バンコク、アユタヤに5つの工場を持ち、さらにラヨーンに2つの新工場を建設中で、今年末に完成予定です。
「Vincent Cai」(ヴィンセント・カイ)CEOは、Mideaグループが設立60周年を迎えた2023年の総収益は3,737億元で、前年比7.67%増加し、純利益は337億元で、前年比13.27%増加したと述べました。
ヴィンセント・カイ
現在、Mideaグループは世界中で16万人を雇用し、最も価値のある技術ブランドとして世界36位にランクインしており、6年間連続でフォーチュン・グローバル500に名を連ねています。
Mideaグループは、COLMO、Toshiba、EUREKA、Comfeeなどの有名ブランドに向けてスマート家電を製造しており、産業機械、ビルディングテクノロジー、ロボット、自動化システムなども提供しています。
「家庭用空調部門」に限っても、Mideaグループは研究開発、生産、販売、設計、アフターサービスを一体化しており、前年には1,000億元の売上を達成し、33,000人の従業員を抱え、200カ国以上で事業を展開しています。特に主要市場はアメリカです。
エアコン400万台の生産
Mideaは、チョンブリ県シラチャ地区に東部経済回廊(EEC)内にスマート家庭用エアコンの生産拠点を設立しました。最初の投資額は1,000億元以上で、208,000平方メートル(136ライ)の敷地に3段階で建設が進められています。2020年から2023年にかけては300万台のエアコンを生産し、今年は400万台に増産する予定で、タイはASEAN地域で最大の生産拠点となります。
「タイを選んだ理由は、インフラ整備が整っていること、交通網が発達していること、レムチャバン港を利用して原材料の輸入や完成品の輸出が容易であること、またBOIからA2プラスの支援を受け、土地使用権が得られる点です。」
5Gスマート工場
同社は最近、デジタル5GとAI技術を導入し、4月から工場のスマート化を進めています。
「私たちはAISの5Gネットワークを工場全体に導入し、作業の流れを効率化し、リアルタイムでデータを素早く共有できるようにしました。これにより、情報がいつ届くのかを待つ必要がなくなります。」
「5GとAI技術の導入は、中国本社の指示によるもので、全世界の工場で同じシステムを採用しています。このシステムにより、エアコンの製造時間がわずか5~6分に短縮され、各工場のデータをリアルタイムで本社に送信し、作業ミスの早期発見と修正が可能になります。」
特典の拡充
初期段階では、BOIのA2プラス特典を受けて、法人所得税の免除期間が8+3年となっていましたが、COVID-19の影響で機械の輸送に遅れが生じました。
現在、AIと5Gの導入により、スマート工場へのアップグレードが進んでいるため、2025年にはハイエンド工場となることを目指し、BOIからのさらなる特典拡充を申請しています。