「タイ大塚製薬」が5億5000万バーツを投資 医療用食品事業を拡大し、タイの医療ハブ化を推進

タイ投資委員会(BOI)が日本の大手製薬会社「タイ大塚製薬」の医療用食品生産への投資を承認。同社はサムットサコーン県に新工場を開設し、医療用食品の生産能力を拡大。投資額は5億5800万バーツで、タイをASEAN地域の主要生産拠点とし、タイの医療ハブ化を推進する。

2024年9月11日、BOIのナルトーン・テートサティーラサック長官は、タイ大塚製薬が新しい医療用食品工場をサムットサコーン県クラトゥンバーン郡に開設したと発表。この工場は糖尿病、肝臓病、腎臓病患者向け、および血糖値コントロールや高タンパク・高カロリーを必要とする患者向けの医療用食品の生産能力を拡大するもので、BOIから投資奨励を受けている。追加投資額は5億5800万バーツで、年間約4億バーツの国内原材料使用(全原材料の97%)が見込まれている。

タイ大塚製薬は日本の大手製薬会社大塚製薬の子会社で、1973年(51年前)にタイに進出。日本国外初の生産拠点としてタイを選び、生理食塩水の製造から始まり、医療用食品、無菌医薬品、サプリメントなど多様な製品の生産と輸出を拡大してきた。

また、医療用食品の研究開発部門を設立し、タイの主要大学と協力して患者の体に最適な医療用食品の処方を開発している。

これまでにBOIから4つのプロジェクトで投資奨励を受け、総投資額は30億バーツ以上。現在900人以上のタイ人従業員を雇用している。タイ唯一の主要医療用食品メーカーであり、大塚グループのASEAN地域における唯一の医療用食品生産拠点として、国内販売および主にASEAN、南アジア、アフリカ向けの輸出を行っている。

ナルトーン長官は「大塚グループがタイを海外初の投資拠点として選び、50年以上にわたって事業を拡大してきたことは、地域の医療ハブとしてのタイの潜在能力への信頼を示している」と述べ、この新工場開設がタイの重点産業の一つである医療・健康産業の成長を支援すると強調した。

2024年9月11日 プラチャーチャートトゥラキットオンライン(2024年9月11日)