バンコク・エアウェイズ、230億バーツを投じて 「サムイ・トラート」空港を拡張

世界と タイにおける旅行・観光の全体的な回復が続き、タイを訪れる外国人観光客の需要が成長していることで、「バンコク・エアウェイズ」はコロナ禍以前の2019年を上回る成長と利益を達成している。
2024年第1四半期の純利益は18.7億バーツで、前年同期比113.7%増(10億バーツ増)。2019年同期の5億1,080万バーツと比較すると267.95%の増加となった。
バンコク・エアウェイズのプッティポン・プラソムトンオソト社長は、航空事業の回復要因、観光産業の成長に対応する投資計画、そして下半期のバンコク・エアウェイズの事業見通しについて以下のように語った。
国際航空運送協会(IATA)の2024年6月のデータによると、2024年の航空旅客は世界のすべての地域で平均約10.4%成長すると予測されている。アジア太平洋地域が17.2%と最も高い成長率を示し、北米が9.2%、中東が6.6%、欧州が5.9%、アフリカが5.6%、ラテンアメリカ・カリブ海地域が4.5%と続く。2024年には航空産業が危機以前のレベルを上回ると評価されている。
「サムイ」が最大の収益源で59%
バンコク・エアウェイズは現在、20の目的地に27の路線(国内19路線、国際8路線)を運航している。「サムイ」路線が収益の59%を占め、その他の国内線が30%、国際線が11%となっている。国際線の主要目的地はカンボジアだ。
カンボジア路線の競争が激しいため、需要喚起と定期的にタイを訪れる人々のニーズに応えるため、「カンボジア・トラベルパス」を導入する計画だ。これは1年間無制限のフルサービス旅行体験を提供し、プノンペン-バンコク(スワンナプーム)とシェムリアップ-バンコク(スワンナプーム)路線で様々な特典が受けられる。
「コードシェア」パートナーの増加
第2四半期に、ルフトハンザ航空とスイス国際航空の2社と新たにコードシェア契約を締結した。ルフトハンザとの協力は5月16日から、スイス国際航空とは2024年6月4日から開始される。このコードシェアパートナーシップにより、バンコク・エアウェイズの路線ネットワークの接続性が向上すると期待している。
230億バーツを投じて空港を拡張
今後2-3年の間に、管理下にある2つの空港のサービス能力向上に220-230億バーツを投資する計画だ。1つ目は、サムイ空港(スラーターニー)の旅客ターミナル改修プロジェクトで、150億バーツを投じる。搭乗ゲートを現在の7ゲートから11ゲートに増やし、チェックインカウンターを10カウンター増設する。
2つ目は、トラート県トラート空港の開発プロジェクトで、70-80億バーツを投資する。新しい旅客ターミナルの建設と滑走路の延長を計画しており、エアバスA320、A319、ボーイング737などのより大型の航空機の受け入れが可能になる。また、将来的に国際線の受け入れも可能な空港に発展させる計画だ。
予約が急増、機材増強の準備
2024年6月から12月の事前予約状況は、前年同期比で13%の成長を示している。第2四半期は3%、第3四半期は11%、ハイシーズンの第4四半期は35%の成長が見込まれている。
需要増に対応するため、今年中にエアバスA319を2機追加し、現在の24機から26機に増やす計画だ。年間の旅客数は約450万人、総収入は約180億バーツを見込んでいる。
また、今後3-5年の間に機材を約30機まで増やす計画だ。
2024年6月16日 プラチャーチャート・ビジネス・オンライン