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タイホームビルダー協会（Thai Home Builders Association: THBA）は、地方の住宅建設会社の会員に焦点を当てた協会であり、2024年の全国の「自己建築住宅」（分譲住宅ではない）の量と価値が前年比で20%減少すると予測しています。これは過去数年間で最も大きな減少となります。

シティポン・スワンナスット氏（タイホームビルダー協会名誉会長）は、2023年の自己建築住宅の市場価値が1,720億バーツであったのに対し、2024年には1,310億バーツ程度に減少すると予想しています。これは約410億バーツ、率にして24%の減少です。その主な原因として以下の5つが挙げられます。1. 経済回復の遅れ 2. 家計負債問題 3. 銀行の厳しい融資基準 4. 住宅価格の上昇 5. 消費者の購買力の低下。

2024年の全国の「注文住宅」市場の価値比率も減少が見込まれています（住宅建設会社または建築センター）。2023年には注文住宅市場の価値が180億バーツであったのに対し、2024年には145億バーツに減少すると予測されており、20%の減少となります。

最も市場価値が減少すると予測される地域（順番に）としては、1) バンコクおよび近郊 2) 北部地域 3) 南部地域です。協会の見積もりでは、2つの協会（タイホームビルダー協会と住宅建設業協会）の会員が市場シェアの68%を占め、約98～100億バーツに相当します。これは自己建築住宅市場の総価値の8%に相当します。

2025年には全国の「自己建築住宅」の量と価値が2024年と同程度か、わずかに近い水準にとどまると予測されています。自己建築住宅の市場価値は1,200～1,300億バーツ程度と見積もられています。この減少が続く理由として、家計負債問題、経済の遅い回復、消費者の購買力低下といった以前からの課題が挙げられます。一方、価格のさらなる下落を抑える可能性があるプラス要因としては、建材コストと住宅価格が安定していることが挙げられます（前年と比較して）。

「注文住宅」市場の量と価値についても、2025年には同様の傾向が予測されています。市場価値は約140～150億バーツで、2つの協会の会員が市場シェアの70%を占めると予測されています（前年より若干の増加）。これは約100～105億バーツに相当します。

しかし、注文住宅市場全体の競争は非常に激しい状況が続いています。特にバンコクおよび近郊地域や地方市場では、「レッドオーシャン（Red Ocean）」と呼ばれる厳しい競争環境となっています。そのため、事業者が何らかの対応を取らなければ、この業界での競争はますます困難になるでしょう。または、この業界から撤退せざるを得ない可能性もあります。

「20年前、具体的には2003年から2004年頃を振り返ると、ほぼすべての注文住宅事業者がバンコクおよび近郊地域に集中して競争していました（一般の建設請負業者を除く）。当時の注文住宅市場の価値は約55～60億バーツで、住宅建設の平均単価は1平方メートルあたり7,000～9,000バーツでした。

現在の注文住宅市場は競争が非常に激化しており、特にバンコクエリアではレッドオーシャンと呼べる状況です。そのため、一部の主要注文住宅事業者は、激しい競争を回避するために地方市場に進出しました。当時の地方市場は「ブルーオーシャン（Blue Ocean）」とみなされ、新しい市場として成長を始めました。その後、他の事業者も地方への進出を始め、現在では地方市場でも新しい事業者が次々と増加しています。」

ニラン・ポーシー氏（タイホームビルダー協会会長、パトゥムデザインディベロップ株式会社（PD House建築センター）の副社長）は、2024年を通じて国内経済が回復が遅れ、消費者の購買力が低下しているため、住宅建設需要や建設会社の利用が減少していると述べました。一方で、新旧の事業者の増加により競争がさらに激化しています。

地方では、1県あたり少なくとも15～30社の注文住宅事業者が競争しており、特に主要都市県（例：チェンマイ、チェンライ、ナコーンラーチャシーマー、コーンケーン、ロイエット、ウボンラーチャターニー、スラターニー、ソンクラー、プーケットなど）では競争が激しく、現在の地方市場もバンコクおよび近郊市場とほとんど変わらないレッドオーシャンといえます。

過去20年間で注文住宅市場の総価値は2倍に増加しましたが、これは建設単価や単位価値の上昇によるものです。これは建材コストや労働力コストの上昇が主な要因です。一方、注文住宅市場の量（建設単位数）はそれほど増加しておらず、この業界で競争している事業者にとっては大きな制約となっています。年間建設単位数を増やすことが難しいのが現状です。

その主な原因は以下の通りです。1) 知識や事業管理の近代化が進んでいない 2) 建設技術を導入していないため、建設プロセスの効率化や付加価値の創出ができていない 3) ブランド構築を真剣に行っていない。

「注文住宅事業者が2025年以降、自己建築住宅市場（総価値1,200～1,300億バーツ）からのシェアを現在の8%以上に拡大したいのであれば、上記の3つの要因に真剣に取り組む必要があります。特に建設技術を導入して建設プロセスを改善し、事業能力を向上させることで、現在の制約を克服し、価格競争ではなく品質競争にシフトする必要があります。自社の強みやセールスポイントを明確にすることで、消費者に信頼されるようになるでしょう。」

2025年1月8日プラチャチャートオンライン（2025年1月8日）